フィンランドで開業している私達のビジネス、ライフ・スタイル ブログです。 This is about our business and life in Pori, Finland.


by wa-connection

女の仕事、男の仕事 Naisten työt, miesten työt

※長文です。
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久しぶりに新聞記事で世相のご紹介です。
フィンランドは男女平等のイメージが定着しているのではないでしょうか。
この新聞記事は2月の古いものなのですが(“積ん読”が多くてすみません)、いわゆる「男の仕事」、「女の仕事」とみなされる業種がいまだに数多く存在するんですね。

ただしフィンランドはですね、職業における男女の就業比率のバランスがEUで下から4番目である、という結果が出ています。
フィンランドより順位が低いのはエストニア、ラトヴィア、スロヴァキアのみ。
つまり男ばかり、女ばかりの偏りがある職種が多いと。
フィンランドの就業人口で男女バランスが取れた(両方の割合が40%を占める)職場で働いているとされる人たちはたった13%。
また、この調査では女性が外で働きやすい国ほど、男女比率の偏りが大きくなると書かれています。
つまり文化的に女性が家に残る国だと、カウントされませんからね。

またこの偏りには、歴史的背景も関わってきます。
農業を主産業としてきた国では、すべての作業が男がやるもの、女がやるものと長い間自然に定まった分担があります。
フィンランドもそうなのですが、その後、福祉国家を形成する上で、大規模な公的セクターでの雇用が生み出されました。そして同時に、多くの女性が家の外に働きに出始めました。

そこでまず女性が多い職種の基礎が形作られたと言えるでしょう。
後に女性の学歴が上がるにつれ、1970、80年代に男女比率の偏りは減少しましたが、女性が男性の多い職種に進出することはあっても逆はまだ少ないままです。
ただ、この区別(segregation)は社会的にも影響力を持ってしまいステレオタイプが定着し、組織内の勢力にも少なからず性別による分業が人々のマインドにも刷り込まれてしまい、この区別を覆すのはなかなか困難だと記事には書かれています。

根っこに沁みついた感覚というのはなかなか振り落せないものです。生物学的な性別がそれぞれの個性にも影響を及ぼします。保育所や幼稚園の時点ですでに大人が与えるおもちゃにも性差がはっきり表れます。
(つい男の子に車を手渡す、逆で女の子に人形を、となりませんか?)

学校でも間違いに対して教師が女子には「もっとできたのにどうしたの?」と、厳しく、男子には「しょうがないね」、と比較的緩く接することが多く、女子は自己批判が強まり、特に自然科学分野の科目で実際の成績、素質にはまったく差がないにもかかわらず、中高の時点でだめだ、苦手だと思うと成績にまで影響が出てきてしまうようです。そして結果的にそちらの分野を選ぶ女子が少なくなるという負のスパイラルが生まれます。

女性が多いことでは、分かりやすいのは看護・介護職や美容師といった職業でしょうか。
幼稚園教諭に薬剤師も女性ばかりです。
なんと記事にもある薬剤師の男性比率はたった7.2%ですよ。
そんな職場、私だったら絶対嫌だ、発狂する!

・・・はぁはぁ、失礼しました。
(↑女子高に行った後遺症ですかね)
就職の時も、合わないと思ってまず制服を課される職場は応募しませんでした。
いや先方にもこんな異分子要らんと蹴られたと思いますけどね。優等生でもなかったし。

趣味もあえて女性が少ないタイプが多いです。ズンバやヨーガやダンスや、どうも足が向きません。行けば楽しいんでしょうけど。
いや、女性のお友達はちゃんといますよ!?(友人の皆さん、見捨てないで居てくれて有難う)

記事で例として取り上げられた職種は以下の通り:
写真中央の女性の画像横の記事部分。
クレーン運転士パウラ・ヴァイサネン
女性の比率13.4%
女性だからって差別されたと感じたことはないですね、それに手助けが必要な時は頼みさえすれば仲間たちがすぐ手を差し伸べてくれます。
偏見が最初はあったとしても、私が仕事をきっちりこなすとわかればそんなものはすぐ消えます。

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幼稚園教諭 ターヴィ・ケルヴィネン
男性比率2.9%
うちの一族には教師がたくさんいたので、絶対に自分は教師にはならないと思っていましたが、軍隊で伍長をやった時、人に何かを教えるのが好きだと分かったんですよ。それに、女性に囲まれて働くということが他の職種とそれほど違うとは思いません。僕の場合は性別のお陰で、たとえば幼児教育職に応募するとき紅一点の逆で目立つという利点はあるかもしれませんね。あと、もっと多くの男性に子供と関わる仕事がどれほど素晴らしいか、少なくとも試してもらいたいと思います。この分野にもっと男性がいてもいいはずです。すべての子どもに、男性のロールモデルが身近にいるわけじゃないですから。

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薬剤師ヨウニ・ニスカネン
男性比率2.7%
性別で得をしたり損をしたことはこの仕事ではないですね。
薬剤師になる前は少しテクノロジーを勉強して、産業分野で働いてたんですよ。女性が多い職場の方がやりやすい気がしますね。薬局の仕事ではすべてがシステマチックできっちりこなされていますし、適当に済まされるようなことは皆無です。
以前の男性が多い職場では適当な部分も結構あったんですけどね。でも、なぜこれほど女性が多いかは不明です。少なくともベテラン勢の女性に聞くと、確実で安定した職だからという理由をあげますね。
女性の方が安定性を求める傾向はあるのかもしれません。

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自動車学校教員 タンヤ・ブロフェルト
女性比率19.3%
10年ほど幼稚園教諭をやってから自動車学校で教えられるよう勉強し直しました。私が女だということは特に最初の頃はよく言われましたね。特に男子が免許を取りに来る時、その父親たちが「女性講師だって?大丈夫か?」という風に言われたものです。私の職場は例外的で、ほかにも複数の女性講師がいます。生徒たちからは肯定的なフィードバックを貰えますし、男性が教えるよりも、バカな質問だと笑われるんじゃないかと臆せずに聞くことができるようです。
私の場合は、女性ばかりの職場よりこっちの方が働きやすいですね。実際もめ事も少ないですよ。


さて、日本からやってきた私にとっては実際、余計な社会的制約がまったくと言っていいほど感じられず非常に風通しがよくやりたいことを実現する土壌があると思っています。従ってもっとこの恵まれた環境を活かさないといけないのですが。外国人というハンディはまぁあるような無いような。
言葉さえ使えれば外国人としても日本より住みやすいと思います。

差別も日本の方が外国人にまだ慣れていないように最近感じます。(こういう感覚は波があるので自分が嫌な目にあったりすると変化しますけどね)
アパートを借りたいといっても収入さえ確保されていれば私がシングルマザーでもここに両親がいなくても賃貸契約も普通にできます。勿論家主はお金持ちに貸したいですから競争率が高いアパートなどはその辺やはり左右されますが。

もう一つ、エコノミスト誌が先だって発表した2015年版「ガラスの天井インデックス」でフィンランドは今回
一位を獲得しました。
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原文はこちらからどうぞ。

Sources: OECD; Catalyst:Egon Zehnder; European Commision; GMAC; ILO; Inter-Parliamentary Union; World Economic Forum; The Economist

この指標には女性の高学歴率、GMAT(ビジネス学位)取得率、企業役員に占める女性割合、女性就業人口、有給育児手当の、女性の管理職割合、国会議員の割合(北欧は殆ど女性の比率人数これだけいないといかん、と決まってます)などが考慮されています。
どれを見ても日本まだまだじゃないでしょうか(高学歴と、GMATはどうかなぁ、、)。

職場などで、「出産はいいんだけど育児休暇取られたら皆が困る」とか育休中の人がいない時に、若い女の子達がそばで聞いているのに「ああいうことされると困るんだよね~しょっちゅう子供の病気とかで早退とかさ~」と何気無く吐いて「ああ、いけないことなんだ、私も干されるんだ」という考えをじんわり植え付ける訳ですよ。私もあったなー何度もそういうことを耳にして。

大学の先輩で小さな広告会社やってる人が「うちみたいな中小で、社員に育休なんか取らせる余裕あるか!」と豪語して、男女平等に頑張ってもらうとか言ってたくせに、とがっかりした事もありました。

話戻ります。そして日本は前回と同じくブービー。韓国はまた最下位。

いやはや恐るべし儒教の教え、ですよ。
長い時間かかるといっても、もっとなんとかならないもんですかね?
フィンランドで、あえてネガティブな点を探すとすれば、「もっと女性を雇いたい」と男性が多い業種の企業が発言しても問題にはなりませんが、逆のケースで「もっと男性を雇いたい」とちゃんとした理由があって誰かが発言したとしたら差別発言ととられかねないということでしょうか。
夫に言わせると男の権利がないんだといいますが。

また仕事には関係ありませんが、離婚で親権を争う場合、ソーシャルワーカーも女性ばっかりのため、母親が同情点を稼ぎやすく、父親は子どもに二週間に一度の面会しか機会を貰えず、裁判でも勝ちにくく、精神的に叩きのめされる→酒におぼれるとか・・・というケースが数多くあることでしょうか。

これはあまりに気の毒です。
どっちも親ですし、母親の方が優れてるなんてことはありませんから。

単に慣れだけの話ではないかと思います。女でもお料理や子育てが下手くそな人(子育てがダメ母なのは私か…)いくらでもいますよ。逆に料理上手、子育て上手な男性だって多いわけです。

もっともこの数年は、「週末だけのお父さん」という状況よりも、一週間交代で子どもが父と母の家に滞在する、「二つの家がある」モデルが定着してきているようです。
こんなのも夜中まで仕事してたら無理ですよ。16時退社、子どもが小さければ保育や学童にぎりぎりセーフで迎えに行って何か食べさせて習い事にGo!という毎日を1週間ごと分担するわけですね。
毎日の子育てに加え、間にお誕生会呼ばれたり呼んだり、でプレゼントちゃんと用意したり、学校行事のイレギュラーなあれこれ(遠足だの長靴だのおやつだの換えの服だの!)、習い事の合宿に試合に家での練習に、それで最近の低学年でもスマホ持ってますから落として壊しただの、テストがあるから復習しなきゃだの、もうぎゃーと叫んで遠くに走り去りたいぐらいなのに、別れた相手ともちゃんと話し合いが出来る関係でないとスムーズにはいきません。

ただ、どちらかの親が再婚や転職でその地を離れると多少ややこしくなるそうです。
ああ、皆苦労してるんだなぁ、偉いなぁ。頑張れ~。

うちなんて一緒に住んでいて共働きではあっても息子二人だけで、それでも上のように毎日がジグソーパズルのように感じる綱渡りですもん。

皆さん、元気で毎日の小さな幸せを積み重ねていきましょう。



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by wa-connection | 2015-04-07 00:18 | finland in general