フィンランドで開業している私達のビジネス、ライフ・スタイル ブログです。 This is about our business and life in Pori, Finland.


by wa-connection

Villa Mairea マイレア邸(Alvar Aalto設計)

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誤字を修正しました。(6/7)
3月に、アルヴァ・アールト設計のマイレア邸にお客さんをお連れしたと書いたのですが、写真をアップしていませんでした。

アールトは、フィンランドでの建築家、家具、インテリア・デザイナーとして最も知られている人で、1900年代初め頃のフィンランド人のアイデンティティが築きあがった時代の中心を担った一人(同じく建築家のエリエール・サーリネンや、作家のミカ・ヴァルタリ、オラヴィ・パーヴォライネン、作曲家のヤーン・シベリウスらと共に)、と言っても過言ではないと思います。

彼の最初の妻、アイノ・アールトも素晴らしいインテリアや工業デザイン製品を幾つも残し、殆どが現在でもArtekというショップを通じて入手可能です。

このArtek(アルテック)を設立したのが、アールト達、そしてマイレア邸の女主人でもあるマイレ・グリクセン。彼女の名前を取ってマイレア邸となりました。
マイレは、フィンランドを代表する林業分野企業の創業者一家の娘で、ハッリはその企業のいわば入り婿、経営者として抜擢されました。
マイレは自身が芸術家を目指し、パリにも留学(遊学ともいえるかな、富豪の娘でしたから)し、自身が芸術家の道を断念した後も、多くの芸術家たちのパトロンとして援助をしていました。

このマイレア邸は、当時ハッリとマイレが、階級制度が残る1929年に友人であり、時代の寵児であるアールト夫妻に彼らの持つ感性、創造性を思う存分発揮して欲しいと設計を依頼したものです。
(希望としては、階級制度を打ち破るようなモダンなものをイメージしていたようです。)
1929年前後といえば、まだ第一次大戦後。物資の不足から完全に立ち直っていなかった頃ではないでしょうか。
そこに、「好きなようにやっていい」と言われる建築家は滅多にいないでしょうが、アールトはそれを見事に実現しました。単なるゴージャスなだけの金銀きらめくものでは決してありません。
森の中に存在する、自然の美しさと溶け込むような、木材と素材を有効利用し、自然採光も大きな窓でよく考えられている、とてもほっとする、しかし1930年代にデザインされたと思えないようなモダンな空間です。
一階がパーティなども開けるような公の場、二階、キッチンなどはプライベート、ときっちり分かれています。

是非、機会があれば、(無理をしてでも!とあえて書かせていただきます)足を運んでいただけたらと思います。
というのも、ここはアールトの設計した建築物の中でも、随一と言われているからです。
見所も細かい所までたくさんあります。暖炉、書斎の壁、ダイニング、障子にアイディアをとった開放できる大型の窓、リビングの空間と各部屋のインテリア(アイノ・アールトの照明なども含め)などなど。
庭のプールも、ひょうたんのような湖のような面白い形なんですよ。
窓ガラスは人間の手で作られたもので、厚さの微妙に異なるというか、波が見られて、これまた美しいです。
(3月のお客さんの一人が工学部の人でこの窓ガラスにすぐ反応してましたっけ)あえて一級品ではなく、すこしムラがあるガラスを「この方が味があるから」と選ばせたあたりがマイレのセンスですね。

ヘルシンキには彼の設計した住宅は数軒しかなかったかなと記憶しています。
Munkkiniemiの自邸とアトリエ、彼がよく利用したタクシーの運転手の自宅などだったかと思います。

マイレア邸があるNoormarkku(ノールマルック)は人口2万程度の小さな町ですが、手工芸作家が今でも多く住み、乗馬コースもある自然の美しいところです。私の住むポリの隣町で、ポリから車で20分ちょっと。
2011年にはこの二つの町が合併します。

↑さて、トップの写真は正面玄関ドア。私はドアの取っ手が好きなんですよねぇ。この丸い飾り窓も。

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これは少し後ろに下がった所です。

数年前までは写真も撮り放題だったのですが、残念ながら、現在は一般見学者は外観の写真しか撮る事ができません。
来週、パートナーのKが、日本のからのお客さんをまた案内してきます。
今週お天気が崩れるんですが(これまで数週間好天続きだったのに!)見学される日は晴れてくれたら、綺麗なポリをお見せできるのになぁと思います。


私はその日ヘルシンキに行ってますのでお世話できないんですよね。
(マリメッコの社長の講演を聴きに行こうかなと。そう、あの黒尽くめの女性から若手に交替してそろそろ一年ですかね!?そちらの若手の社長の話がとある会で聴けるそうでして)

来週はちょっと撮影の仕事があります。久しぶりで緊張しています。
許可がもらえるかもネゴ次第かな・・・。ドキドキ。

その前に、私の腕で足りるかどうか、ちょっと練習を積まなければ。


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by wa-connection | 2009-06-03 08:16 | finnish design