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フィンランドで開業している私達のビジネス、ライフ・スタイル ブログです。 This is about our business and life in Pori, Finland.


by wa-connection
5月のスウェーデンでのお仕事 ストックホルムを走る!(その2)_d0093885_551268.jpg

三日目は移動日で夕方のフライトにしたため、半日ストックホルム観光をすることができました。
昔次男がベビーカーに乗る年齢だった頃、義理の両親、義弟一家と3家族でシリアラインにてストックホルムに来たことがありましたが、
夫が基本的にスウェーデンなんかいかんでよろしいというひねくれ者のため、その後家族で行く機会無し。
すぐに疲れてぐずる子供たちに合わせてのスケジュールですから、当然教会など観光するはずもなく、ユニバッケンに行って長靴下のピッピの出し物や遊具でそこを堪能しもうそろそろ船に戻る時間。当然そばのバーサ博物館も見ず。あ、トイレだけ使ったんでした。
またしても当時私を気の毒がった義父がタクシーで旧市街、市役所、お城のそばなどを回ってくれましたっけ。
再訪するまであまり記憶になかったんですが、その場に行って優しかった義父や義母をしみじみ思い出しましたよ。

そしてこうして家の外に出られること(つまり夫と子供たちが家を守ってくれる状況)に感謝。

まずは最後の朝ごはんをホテルで食べる前に、毎週水曜日にこのホテルでやっているという朝ランイベントに参加!
到着初日からずっと気になっていたのです。
エレベーターの壁にも貼られていたトップの画像。(これはフロントのもの)
「朝6時半にホテルロビー集合、1時間近くストックホルムの市内を走りましょう。
経験豊かなインストラクターがあなたを案内します」というもの。
Spring med oss!が Run with us!なんだなー。
何でも試してみたい私にとってはもうウズウズするプログラムです。

例のガリガリ(でも髪の毛はライオン並みに波打ってる)なフロントのお兄さんから情報収集。
「私これ参加してみたいんだけど、すごいランナー集まるの?何人ぐらい来るの?レベルどんな感じ?雨天決行?」
とおばたん質問攻めです。

彼によると、そんなにスピードMaxで走るわけではなく、全員のレベルを見ながら走るインクルーシヴ(教育用語で聞いたことあったけれどこういう場面でも使われるとは!)なタイプだから安心して楽しんで!との事でした。ええ、下に合わせてくれるってことですね、有り難いです。

というわけでいつも持参している軽いジョギングシューズとウェアを着ていざ出陣。(大げさな)
ロビーに降りると、超イケメンなイントラが・・・

すんません。うそです。
優しそうなお姉さんと男性一人。おそらく30代半ばスウェーデン人ビジネスマンで出張でここにきてる感じ。
5月のスウェーデンでのお仕事 ストックホルムを走る!(その2)_d0093885_591036.jpg

自己紹介して初めて参加する旨、自分のレベル(これまで1時間10分ぐらいかけて10kmちょいしか走ったことありません。)
を伝えると、今日もそんなに飛ばさず、一時間楽しみましょう、との事。

ホテルを出発し、観光名所も英語で説明しながら走ってくれましたよ。

ここは王宮を対岸から走った時に急いで撮影。
5月のスウェーデンでのお仕事 ストックホルムを走る!(その2)_d0093885_5242361.jpg

王様の庭と呼ばれる公園、市庁舎、オペラハウスなどの近く、そして湖と海の分かれ目のあたりの橋、住宅街を走ってホテルへ戻っていきました。
きっちり1時間、つまりホテルの玄関にて7時半で終了。さすが!

5月のスウェーデンでのお仕事 ストックホルムを走る!(その2)_d0093885_5122534.png

スタート地点で押すのを忘れましたが、最初は公園を通り抜けたので合計7.5km位かな、、。24分間がアプリの記録から抜けてるので。
ずっと石畳ORアスファルトの上を走ったので少し膝に来る感じ。
9月半ばにまたこのあたりを走るんだと思うと武者震い。
なんちゃって。21km大丈夫かなーとうっすら不安な感じです。

末にホテルも取って申込金も払って飛行機のチケットも取ってます。後戻りはできません。
願わくばその日に仕事が入りませんように・・・

観光は次の記事で。
# by wa-connection | 2016-07-02 05:29 | work
前々回の記事に書いたように5月半ばにスウェーデンで三泊してました。初日のみ大雨であとはいいお天気に恵まれました。
あ、今回はパスポート落としてませんよ(爆)というかそう頻繁に起こってたまるか・・・(前回の失態はこちら

ストックホルムに到着したのは日曜夕方。
フィンランドもスウェーデンもどうも日曜は従業員に特別手当出さないといけないからか、レストランは閉めているところが多いです。
時間が19時半だったのでホテルのフロントで近くでお勧めを数軒教えてもらう事に。
スウェーデン料理のお店は満員で20時半にならないとあかないと聞いてくれたのですが遅いのでお断り。
雨の中近くを散歩するとタパスのお店。よさそうなのでお客さん達と入ってみて正解でした。

AQUIというところ。
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アヒージョ美味しい~、タコもエビもおいしい~。(涙でエビがにじみました)こんなのポリで食べられない。
ストックホルムとポリを比べてはいけませんが・・・

幸福感でいっぱいになって翌日の資料を読んで就寝。
ホテルはちなみにストックホルムのBest Western Kom。
清潔かつ新しめでベッドも適度な硬さがあり、上下左右がうるさくなく、メインストリートから一本入り込んだところで、シャワーもトイレもきっちり機能しWiFiも早くてハンガーも多く、朝ごはんもフルーツ野菜多くワッフルも焼けてまったく文句なしなところでした。フロントの人も何人か喋ったけれど皆優しくてマルでした。

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女性陣の部屋は二人ともこんな感じでした。男性陣には聞かなかったですがどうも違った模様。
えーと、毎回枕が余るんですけど、みなさんどうされてますか?

最後の日にフロントのヒップスターな感じのガリガリなお兄さんに聞いてみたら
経営母体がYMCAなんだそうで、地下のジムは実は隣の建物の大きなジムと提携しているからすごく設備が整っていることとか、今後スポーツ系ホテルとして特化する方向性である事とか、教えてくれました。

ホテルもプロファイルをはっきりさせていく傾向なんですね、ビジネスホテルだけじゃ売りにならない。
健康志向のビジネスマンも増えているのでそれに観光を兼ねたランで付加価値をつける。
成程ねぇ。

さて翌朝お仕事に。
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とっても素敵なオフィスビルでいややっぱりお金があるところはいいですなぁ、と弱小企業もう羨む気にもなりません、桁があまりにも違うので。フィンランドの同業者、某本社社屋も芸術作品の展示数がすごいんですけどね。中規模の美術館となら十分張り合えるじゃないかと。

さて本題の通訳業務ですが、内容は安全文化に関する事で2月も行った某企業本社にて2日間熱い議論が交わされました。
スウェーデンのSKB社の人も初めて会いました。(あっちのPosiva社ですね)でも秋に規制組織に転職するそうですけど。
お客さんは英語でご自分でも話される方が2名いらしたので5年間依頼を頂いているこのクライアント経由の案件は基本英語で。数か国でのヒアリングでフィンランドだけ言語替えるのはおかしいですしね。
私もその方が英語がこれ以上下手にならないので助かります。日常がフィンランド語98%ですからね。
専門家たちが丁々発止の言葉を交わす実戦が一番力がつくと感じます。

二日目の晩御飯は前夜行けなかったスウェーデン料理のRestaurang Traditionというところへ。
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もう長く続いているトレンドですが、ファイン・ダイニングもカジュアル化というかホール担当もとっても恰好がリラックスした感じで客もドレスアップする必要なく、気楽においしい料理と良いサービスが楽しめる傾向。テーブルも白いテーブルクロスなどなくむき出しだったりします。
でもしっかり下ごしらえや構成に気を使ったお料理が出ると言えばいいでしょうか。
ここは高級レストラン・・までいきませんが、家庭料理を基本に戻って(ドライアイスで煙を出したり試験管に食材入れたりといった変な趣向を凝らしたりせずに)きちんと、美しく出す、そういった感じでした。
この晩、ウェイターさんご機嫌だったらしくて、ワイン12clって言ってるのに「大丈夫!僕今日楽しんでるから」、と18clぐらい注いでくれました・・・まぁ有り難く頂きましたが。出張すると外食で体重増になるのでがまんしてメインだけニシンのフライとポテトマッシュを。
ニシンがカリッと揚がっていて美味しかったですよ。
揚げ物って自宅でどうしてもうまくいかなくて苦心してまして、揚げすぎてしまう事が多いんですよね。まったく何年主婦をやっているんでしょうか。

ストックホルムの治安はちょっと不安ではありましたが、食事後戻るとどうしてもホテル併設ジムが21時頃までなので、夜は外で軽くジョギングをしてみました。
といっても3kmぐらい。23時近かったんでね、、、(汗)←それでも行くか。5月とはいえさすがに暗くなっていました。
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夜中近い風景はこんな感じ。


二日目の仕事を終えて、懇親会にお勧めのレストランを先方がアレンジ。一番偉い教授(スウェーデンでこの分野の第一人者、「というか僕ともう一人しかスウェーデンでやってないんだよ、あっはっはぁ!」と豪快なお方)が住んでるところに近いトルコ・レストラン。
前回同じメンバーでドイツ行った時にコンサルタントの人が予約してくれたのがその地区で一番お高いトルコ料理のお店でこちらはテーブルクロスも白くバラの一輪挿しがまぶしいほどでした。
対してストックホルムのこちらはカジュアルな、よくあるトルコレストランで、お財布に優しい場所でした(笑)
前回10名以上で飲み食いしてどんどんトルコワインが運ばれてすごい数字だったらしいですからね、美味しかったけど。

というわけで写真は無しです。でもゲラゲラ笑ってスウェーデンの王室ゴシップなども出て固い話題から思いっきりソフトな話題まで楽しい夜でした。

懇親会の前にホテルのジムも行っておきました。そのあとスポーツジムのサウナもね。
あまり使ってる人いなかったですけど、、、
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次回はストックホルム三日目の朝について。
# by wa-connection | 2016-07-02 03:08 | work
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ハードな5月を終えて6月は二か国合同ゴルフコンペ+ヘルシンキでの通訳を終えてフィンランドは6月初めから子供たちは夏休みに突入しています。

5月の前回の記事何を書いたっけとみてみたら原子力発電所でのメディア通訳の話、その後は某視察団の通訳を二日間やっていました。これも原発関係です。会食の後になんとヘルシンキで狐に遭遇。
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足が長くてこちらをキッとにらみつけるあたり結構な面構えでした。
お客様達も結構びっくりされていました。
翌日早朝ヘルシンキを出て自治体と原発の二か所を訪問して現地で解散。

家に帰ったら、夫が庭に私が「去年採取したいと言っていた植物」が生えているという。植物?と思ったら、芝生に紛れて小さなつくしがあちこちに!
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慌てて胞子も飛んだあとの開ききったものでまだ日焼けしていないものを選んで摘みました。
これ佃煮にできるんですよね。
昔広島の田舎で父方の祖母と川べりを散歩して数百本よく育ったのを取って帰ったのを思い出しました。
そんなに育ちがいいわけでないので、下処理をして炒めたら小皿一杯にもならなかったけど、ご飯によく合う味でしたよ。来年は逃さずきれいに集めたいところです。道端だと犬の散歩道なのでちょっと気が引けますが、自分の庭ならそこまで汚されてはいないだろうと。
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その次の週はジャーナリスト津田大介さんの番組の為にラウマに宿泊して三日に渡り同行していました。
これもものすごく昔に感じますがたった一か月半前のことなんですね。


ラウマの街並みはとてもきれいなのでぜひフィンランドで数日余裕がある方はヘルシンキだけでなくユネスコ世界遺産の街ラウマにもどうぞ。
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フィンランドに3番目に古い町で、人口は4万人ほどとこじんまりしていますが、木造建築がしっかり残っていて、ヘルシンキ近くで言うなら少しPorvoo (ポルヴォー)にも似ているかな、、、。ちなみに私の住むポリ市はラウマより50年ほど若く(笑)人口は倍近い7万8千人です。

さてこの時のお仕事の状況は、ニコ動の下の番組にも使われていますが、当日生放送のご連絡を頂いて放映時間半分ほどでご飯づくりが終わってからリンクをクリックしてみたらいきなり自分の通訳している場面がどーんと出てぎゃ~!(恐)と画面閉じてしまいました。15分ぐらい皆さんが議論されている背景動画でずっと出ていたような。閉じては時々もう終わったかとクリックするの繰り返しでやっと自分退場。ほっ。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv265915038 これは有料で再試聴できそうです。

この時はご一行が様々な分野の面白い方が多くて撮影合間や食事の時の会話が本当に楽しかったですよ。
帰ってきたら庭のりんごの木でかわいらしい花が満開でした。(冒頭の写真)


さて次回は5月のスウェーデンの話を。
# by wa-connection | 2016-07-01 06:59 | work
オルキルオト原発三週連続訪問_d0093885_04523570.jpeg
4月から一昨日にかけて毎週地元の原発に通訳に行っていました。
上の画像は電力事業者のニュースレター。 TVO Newsletterのオリジナル記事リンクはこちらからどうぞ。
この日は海外プレス向けで上記のメディアに加えBBCからも来てましたよ。フィンランドのここと同じタイプの建設があるとかで。

ノルウェーの記者はテクノロジー雑誌の人でAFP通信は在フィンの記者とカメラマンを送って来てました。
いろんな英語聞いた日でしたね。
この時は五日間お客さんとご一緒で既に数本記事もネットから読めるようです。

次の週は二日間1日はヘルシンキで、翌日大型タクシーで原発へ。
毎度おなじみの広報の人が案内してくれました。6年ぐらい知ってるけど最近の顎ヒゲのもっさり感はもう半端じゃないです。バイク野郎な人なんですけどそれでなのか、、、

今週は報道目的の団体の方とラウマに宿泊して同行。世代も業種も様々、若い方々も非常に頼もしくて通訳していない時の会話を非常に楽しませて貰いました。

家ではその分夫が大変で。先週も今日も私がやっと在宅の日があったので、おっとはすわ日帰り出張へ。
昨日は次男が音楽コース4学年合同合唱コンサートだったんですが三年生のクラス、ノロウィルスの欠席が多かったらしく、、、それを聞いていて、ちょっと待てよ?と思ったのですが。
今日の夕方次男いきなり嘔吐。5時間ずっと嘔吐で辛そうです。

なんだか自分も風邪気味だし明後日日曜からスウェーデン3日とフィンランドで1日通訳ですが大丈夫なのか不安。。。


追記:丸一日続いて次男は水分は大丈夫そうになってきましたが、日曜の朝トーストを少しだけ食べさせた後で私は時間切れで電車へ送ってもらい、そのあとの顛末はわかりません。
夫に感染するともうだめだな、うちが。。。
# by wa-connection | 2016-05-14 04:51 | work
YA『ランボー』(Otava社、ナドヤ・スマネン作)_d0093885_17341339.jpg
久しぶりに縁あってYAの作品を読みました。
YAというのは、ヤングアダルト、主に10代思春期向けの文学を指します。

作者はNadja Sumanen(ナドヤ・スマネン、女性)の“Rambo”(ランボー)。
これ、主人公の男子の名前。シルベスタ・スタローンの映画を見て息子にこの名を・・・
いわゆるDQNというか、何て名前を子どもにつけるんだ、と思いましたよ、可哀想に。
もし私が本人だったら名前だけでもグレそう。(死語)

最近のフィンランド児童文学もそうですけど、普通の家庭設定と言うのがどんどん減ってる気がします。
世相を反映しているのか、父親、母親がいて子供がいて、、と言うのではなくユニークというか。
子どもが共感しやすいという事を考えているのもあるかもしれません。
作中にも引用されている絵本シリーズ「リスト・ラッパーヤ」と言う男の子も母親父親がどこか遠いところで働いていて叔母さんと暮らしていますしね。他の作品でも両親が離婚、シングルファーザー、シングルマザー家庭、再々婚、ステップブラザー、シスターと言った設定がじゃんじゃん出てきます。あとレズビアンカップル、ゲイカップルの家に養子、と言うのもあった気がする。ま、日本でも『キッチン』もカテゴリ的には同じですね。どっちがいい、悪いの話じゃありませんので悪しからず。

この作品では、中学2年のランボーは、母親と二人暮らし。
母は鬱でずっと寝込んでばかりで定職についていない。
母の恋人は一年単位で変わる。
そして冷蔵庫に食べ物が入っていた試しがないので、夏休みになると毎日温かいご飯が食べられるのかがすごく心配。
父親は認知もせずに彼が生まれる前に失踪。
ランボーはADHDと診断され、小さいころから特殊支援学級で過ごしてきたが中学の今は普通学級へ適応観察時期。
そしてもちろんクラスメートは彼を遠巻きにしていて仲間に入るなんて事は考えられない。
クラスメートたちはiPhoneやら高級なスマホを皆が持っていてポケットに入れたまま洗濯機でジーンズを洗ってしまって電話が水没で壊れても、親がすぐ代わりを買ってくれる。ランボーの携帯はもう何年も前の今では老人しか使っていないようなタイプなのでいつも忘れたか壊れているという振りをしていた。
夏休みになる前の最終日、成績は10段階の大体8をもらう事ができ、教師がハグしてくるのも拒否せず受け入れるようになった。低学年の頃は芋虫のまねをして床を這って成績表を貰いに行ったり、他人がADHDの自分に期待している姿を演じたりもした。

夏休み、母の現在の恋人Rotta(ドブネズミという意味)とあだ名をつけているリストのサマーコテージに連れて行ってもらえることになり、
何年かぶりの夏の予定にウキウキする。
友人に借りた車で東フィンランドに出発する一行。
道中食べものが何もないので久しぶりにコーラ一本とバゲットサンドイッチを買ってもらい幸福感いっぱいのランボー。

到着するとどうもリストの両親は戸惑っている様子、そしてリストの妹夫婦一家がやってきてせっかくの温かく迎えてくれている雰囲気がリンネアという娘のせいで台無しに・・・

というストーリー。もう最初の20ページぐらいは自分も落ち込みそうになりながら読みましたが、そこは10代向けに分かりやすくのめりこめるよう書いてあるのであとは一気に最後まで読めました。

ハッピーエンドで良かった、、この10、20年ぐらいは様々な発達障がいの診断が進み過ぎているような気もするのですが(もう大部分の人が何らかの発達障がいや読解障害や行動障害を抱えてるんじゃないかと。今でも度合いの軽いものを含めれば4人に1人と言われていたりしますし)、その当人の気持ちを書いたものとして本人は周りが奇異な目で見ることにこう感じるとかあきらめの気持ちだとか、心にぐさぐさ刺さりました。

ダイバーシティとか多様性だとか言って、結局受け入れない「普通の人たち」の心の狭さっていうんでしょうかね。
自分と同じような人間でなければ受け入れないというのは姿、形、規模の差こそあれ実に今もいろんなところで見かけます。
人種や文化が違うことではじき出されることは私も経験しますし、やっぱり分かり合いにくいんだなぁということもあります。
去年のシリア・イラク難民の大量流入でのフィンランド世論の急速な硬化も目を見張るものがありました。
年が明けて、シリア難民認定待ちの人たちに関するニュースが激減し(というのも、内閣の次年度以降の社会合意に関して組合連合とけんけんがくがくやっていてそっちにメディアの露出大部分が割かれていたので)少し落ち着いたと思いますが。

思春期向けなので14歳ぐらいの男子、女子のほんわかときめきや、やるせないエネルギーのぶつかり合いといった甘酸っぱい(男子側から描いたものですが)描写も30年前こんな時代があったなー、、と思わず遠く彼方を見やってしまったり。

これは女性作家の書いたもので、男子の心理描写としては結構鋭く書いていると思うので大人なんて、世間なんてと思っている男子にもとっつきやすい本だろうと思います。

長男、もうすぐ14歳なんですけど、自分から本を借りてくるタイプじゃないので勧めてみようかな、と。
夫はそんな気分が落ち込むようなソーシャルポルノ(他人がいかに苦難な状況にあるかを見て自分はまだ安心だと思い込もうとする事を言いたい模様)読むなよと言いますが。ま、本の選び方も考えようですよね。

これは二週間前ぐらいに二晩で読みましたが、その前に読み終えたのが2010年の話題作短編、後に映画化もされたものなのでそれについても近いうちに。
# by wa-connection | 2016-04-19 17:34 | books