人気ブログランキング | 話題のタグを見る

フィンランドで開業している私達のビジネス、ライフ・スタイル ブログです。 This is about our business and life in Pori, Finland.


by wa-connection
クリスマスも(本当に)終了_d0093885_6392761.jpg


(写真は次男の学校内のクリスマス・デコレーションby二年生)
なんだかアワアワしているうちに12月が過ぎ、新年も過ぎてしまいました。
昨日はLoppianen(公現祭)、つまり2015年ぐらい前にイエスが生まれたというお告げを受け東方の三賢人がえっちらおっちら見にやってきたのがこの日なようですが、西洋では12月25日がイエスの誕生日ということで伝統が出来上がっていて、正教、カトリック、新教まぁどれも間違いじゃないよね、とどちらの顔も立てる形で、12月25日~1月6日をクリスマス期間としている経緯があるようですね。

日本でいうとお正月過ぎても松の内っていう感覚に似ていますが、こちらでは正月だからと年末から飾りを変えることはしないので数週間クリスマスカラーの中過ごすことになります。
我が家も昨日ツリーや各種飾りを取り外し、ツリーは夫と次男がのこぎりでぎこぎこ切断して枝は天然靴ブラシとしてテラスに置かれております。

さて、12月は仕事に追われ子どもたちの学校のコンサートや行事や抜けや忘れ物が無いよう必死でネットの学校からの連絡帳をにらめっこして、無事に二人とも成績表を貰ったのが12月22日。息子たち、天才でも秀才でもない普通の子たちですけど、それぞれに努力した結果がよく出た成績を貰っていました。

もうほっとしましたよ。自分たちだけの生活じゃないですしね。長男は13歳であと5年、次男は10歳であと8年は最低でも面倒を見てなんとか社会で生きていける基礎を作っていかなくてはならないという責任がへぼ親の私達にもあるわけで。しかも18歳なんてまだこれからもう少し勉強しないと誰も雇ってくれない、という状態ですからそこからまだ5年ぐらい、下手すると10年ぐらい心配しなきゃいけないわけです。
そんなこと子供産んだんだから分かってるんじゃないのと言われそうですが、あらためて節目ふしめに思うというか。
まだまだ、がんばって稼がなきゃ(ちょっと悲壮感漂い過ぎですかね?いやいや楽しくやってます!)。
クリスマスも(本当に)終了_d0093885_6395616.jpg

話は戻りますが、そして夫と長男が義弟たちと大雨の降る中ツリーを取りに森に行ってくれ、(私と次男は抗生物質もらってたので・・・)クリスマス三日分の買い物どっさりをバタバタと済ませ、24日は家族だけでクリスマスを過ごしました。

上の子には一昨年位にヨウルプッキじゃなくて実はお父さん、お母さんたちがプレゼントを用意していたんだよ、と教えたのもあり、次男も特に要求しなかったのでバイト・サンタも頼みませんでした。いや~楽になりました。10年ぐらい面倒だったな(ぼそっ)次男にはまだ話してないんですけどね。
去年はまだサンタのためにクッキーとジュースを夜用意してあげたり、真剣な子どもたちが可愛くもあり、色々な手間がかかったものです、それもいい思い出ですが。次は孫ができるまでこういうことしなくていいってことかな(ぼそっ2)。

それでも、夫はヨウルプッキはどこかにいる、と信じている口です。
笑っちゃだめですよ。
プレゼントを用意するのは親や祖父母や大人たちだけれども、コルヴァトゥントゥリ山だかどこかに、子どもたちや大人たちのことを見守っている存在がいる、と考えるのは素敵なことだと思いませんか?
そして、フィンランド人にはこういう風に考えている大人もそこそこいると感じています。
そういうフィンランド人が私は好きなんですけどね。
したがって小学校1年そこらで「ヨウルプッキっていないんだぜ」とかいってる生意気なフィンランド人の子どもは可愛くないです、はい。

プレゼントも派手すぎず、予算内でそれぞれに。
子どもたちは今回もサンタのお手伝いをするトンットゥへ様々なお店の広告などからかき集めた「欲しいものリスト」から成るお手紙を書き、庭に置いておいて数日後消えてるという演出はまだやりました。
レゴのすっごく高いのとかも書いてあったりアイスホッケーのパックのスピード測定器とか(ゴルフ打ちっぱなし場にあるようなヘッドスピード測るのと似たような機械ですかね)「そんなもの買えるわけがなかろう!」と私と夫はリストを見て白目剥いてましたが。
ま、そういうものはスルーしておいて。
こちらがあげたいものとリストからこれならいいプレゼントになるな、というものを選んでいます。

子どもたちは地元アイスホッケーチームが2013年に優勝した時のマグカップやパーカ、ミッキーマウスやタンタンの漫画復刻版、スポーツショップのギフト券、多目的ナイフなどを。
私は秋から欲しかった作家の本を。(しかも自分で講演&サイン会にいってサインしてもらって夫がまた包装して、イブにもらうという。。。)無くしたものの代わりに皮手袋、サタクンタ博物館で見た地元の陶芸作家のいい感じのお皿2枚。
夫にはTeppo Mäkynenというフィンランド以外でもかなり有名なジャズドラマーのCD、シャツなど。(とある本は次回にまだ隠してあります)
日本からは「はだしのゲン」のコミックセットを子どもたちに。あとすごく難しいミニブロック(レゴみたいな、でももっと細かい・・・私なら気が狂う)やつをもらって本人たち大変喜んでおりました。

今回はまた長男が聖書のイブの日の項を読み上げ。
(去年は初めて次男が担当)フィンランド人なら大部分が学校やあちこちで読まされ覚えている内容です。
昼のトゥルクでのクリスマス宣言をテレビで見て、サウナに入りさっぱり今年の垢を落とした感じ。
クリスマスも(本当に)終了_d0093885_6422988.jpg

さて食事ですが、今年もクリスマスのハムは焼かず、
ヘラジカのミートボール
シーカの塩漬け、燻製
ニシンの酢漬け
赤カブ+りんご+にんじん+酢漬けキュウリのサラダ
ムイックというワカサギみたいな魚のイクラ
ジャガイモ、蕪、にんじんのキャセロールは注文して・・・

と手を抜けるところは抜いていたんですが、なんと注文したにんじんのキャセロールが蕪のキャセロール2箱だった。
というハプニングがあり、急きょ家に材料が全部あったので手作りしました。結果こんなに簡単なら自分で次回から作ろうと思った次第。
オーブンに入れる時間も含め2時間ぐらいあればOK。日本人なら冷凍ごはんはあるじゃないですか、それを使えば簡単で甘くて初回にしてはいけました。
はい、姑が生きていたうちは姑に頼っててそれ以降5年ぐらい手抜きしてました、すみません。

クリスマスも(本当に)終了_d0093885_6504075.jpg

(生地を作ってから夫が子供たちにミートボール丸めさせてるの図)

たらふく食べて一週間ぶりぐらいにワインを飲んで、もらった本を読んで家族でボードゲームもして、幸せなイブの日でした。

とりあえずクリスマス編はここまでということで。
# by wa-connection | 2016-01-08 06:42 | finland in general
ラーシュ・ケプレル2冊読了 「ヨーナ・リンナ」シリーズ_d0093885_535817.jpg

(※ケプレルのヨーナ・リンナ5作目(未邦訳)『ストーカー』表紙を使った書店マーケティング2015年春アカテーミネン書店から)
※ネタバレはありませんが、裏表紙に書いてある程度のあらすじは書きます。

ここ10年ほどはスウェーデンを中心とする北欧ミステリが一定の人気を確立し、大手から小さな出版社までコンスタントに邦訳もされる分野となりました。
英語ではScandi Crime(北欧犯罪小説)とかNordic Noirと言われることも多いようですね。

面白いのは、フィンランドの書店でもカテゴリーとしてミステリは純文学に入っていること。
ん?括りが大きすぎやしませんか?
とも思うのですが、
大きく分けると、
新聞・雑誌、
児童文学、
ノン・フィクション、
文学(ここにフィクションとしてミステリも入る)

こんな感じでしょうか。
もちろんノンフィクションでも、趣味関連、アート、建築、自然・・と分かれますし、文学コーナーでは純文学、詩、そしてミステリ(フィンランド語ではdekkariとかjännäri)といった風に枝分かれしていきます。

児童文学でも、絵本、字が読めるようになった低学年向け、高学年~10代を中心としたYA小説(恋愛もの=tykkääminen)、ファンタジーと細かくあります。

12月はソフィ・オクサネンの新作ツアー講演会が最終場所ポリであったので、サイン本を貰うために夫が買って自分でサインを貰った後夫にクリスマスプレゼントにしてもらうという本末転倒な?やり方をして、途中まで読んだ本をクリスマスまでお預けになってしまったのですが、めげませんよ私は! ↑これについてはまたいずれ。


ということで、今積読になっている女性の投資本をまだほったらかして、愛するポリ市立図書館にいそいそと。
本題に戻ります、ラーシュ・ケプレルの4作目と5作目です。

12月は寝る前や仕事の時間を惜しんでスウェーデン・ミステリ2冊を読んでいました。 
翌朝仕事だというのに1時頃まで読んでしまったり。子どものころから読書で止められなくて(オーソン・ウェルズの広告だったあれ、思い出すな)夜更かしし翌日が辛いというのはわかっていてもやめられない。
三つ子の魂、でございます。またはいつまでたっても学習しないとも言えます、はい。

ラーシュ・ケプレルの「ヨーナ・リンナ」シリーズは日本でもシリーズ3作まで早川書房から
邦訳がされていて『催眠』『契約』『交霊』と出ています。まだの方ぜひどうぞ。
ぐいぐいスピード感ある展開で読ませます。わき道エピソードは放置されることも多いので(これが犯人か!と思わせる伏線でしょうが、私も何度も引っかかりました・・・)
スウェーデンが舞台ですが、移民が多く、隣国フィンランドから1960年代前後に移住した人口も多い社会の背景を反映して、主人公ともいえるヨーナ・リンナ刑事はフィンランド人であるところもフィンランドのファンの心をくすぐるところで、こちらでも非常に根強い人気があるシリーズです。

日本ではシリーズものの場合、まず一番人気の作品を訳してみて先行きを判断するというところがあるでしょうし、シリーズものはやはり先細りするという事情もあるのか、4作目の『サンドマン(未)』と5作目の『ストーカー(未)』は邦訳されていないようです。

実は私は三作目『交霊』ですこーしだけ訳のお手伝いもさせていただきました。あとがきで名前を書いていただいてる事に気づいた・・・
ヨーナ・リンナが時々作中でフィンランド語のセリフをつぶやくのでスウェーデン語だけでは訳者さんも困ることでしょう。これがね、、フィンランドの小説でもスウェーデン語系の人物が出てくると独り言とか子ども時代の童謡だとか出てくるんですよね。学校で習って基礎は覚えている人が多いのでフィンランド人も読むには困らないでしょうが私のような基礎がゼロの者にとっては結構辛いものがあります(笑)それで秋に長男と一緒に始めようとやってみたものの案の定忙しくて途中で脱落・・・超基礎で止まってます。

さて、作者ラーシュ・ケプレルは処女作ではペンネーム以外秘密というセンセーショナルなデビューで非常にうまいやり方だなと思ったのですが、のちに新聞社が素性を突き止め、(彼らの自宅に暗い中懐中電灯で侵入し奥さんが怖がって旦那さんがチャイムでドアをあけたところ、アフトンブラーデット紙記者2名が彼らの著作と懐中電灯を掲げ「もうわかってるんですよ、白状してください!」と詰め寄ったとか。
二人とも文学界で活躍する作家ですが、お互いの文学活動を邪魔しないよう共同執筆の時はこの筆名にしたりと言った事があったようです。

邦訳もでている3作は私も日本語で読んだのですが、今回やっと手を付けたのはフィンランド語版の4作目と5作目でした。だって日本語待てど暮らせどでないんだもん!

訳者は1,2作目はヘレンハルメ美穂さん、3作目はミレニアムでもヘレンハルメさんと共訳した岩澤雅利さんと新作『ミレニアム4』でヘレンハルメさんと共訳している羽根由(ゆかり)さん。Twitterなどレビュー感想を見ると、ヘレンハルメさんを言及される方が多いですが(知名度と作品数では確かに!)岩澤さんと羽根さんともにこれからもどんどん作品が増えていく盤石な実力を備えた方々だと思いますので今後を楽しみにしています。
ラーシュ・ケプレル2冊読了 「ヨーナ・リンナ」シリーズ_d0093885_5384248.jpg

『サンドマン』はヨーナの隠された秘密がいよいよ明らかになり、宿命の敵ともいえる相手との対決のストーリーとなります。このためにずっと孤独に耐えてきたヨーナ。可哀想すぎる・・・
一応、もし邦訳がでる場合を考えてこれ以上は書けませんが…。
登場人物の一人である、ベストセラー作家で被害者のところに日本から編集者がアニメ化の版権の事で訪ねてくる場面があったりしてちらっと笑わせてもらいました。
人気作家は執筆中だろうがツアーとか書籍見本市での講演だとか年間通じてコラムや記事も依頼されたり海外版権のやり取りをしたり大変ですよね。エージェントが全部決定できるわけじゃないですしね。翻訳者からも問い合わせがあるケースも多いですし。

おなじみ登場人物サーガ・バウエル(スウェーデンの有名な画家、ヨン・バウエルの子孫でもあり彼が描く妖精そのものの金髪ではかなげな美貌。それと裏腹にボクシングや格闘技で強い矛盾性が魅力の登場人物で結構重要な役どころ)らも健在です。
終わりが続編を予感させる唐突な終わり方で、2013年の作品だったので、続編5作目もフィンランド語版が2015年春に出ていて助かりました。
図書館さまさまです。
『サンドマン』は移動図書館から見つけて、『ストーカー』はポリ市立図書館支部から見つけました。
ラーシュ・ケプレル2冊読了 「ヨーナ・リンナ」シリーズ_d0093885_5412494.jpg

『ストーカー』
こちらでも先に出るのはハードカバーなので、翌年にペーパーバックが出ます。
ちなみに、普通は既にハードカバー版があるなら同じものを使いますが、フィンランド語版は
来年同じ出版社から、違う訳者で再度ペーパーバックが出るようです。
なぜだ!?気になる!確かに初版だから、外国人の私が読んでも気づく綴りミスなどは何か所もありましたが、ストーリーの流れ自体の訳は悪くないと思ったのですが、、こればかりは原作を読める実力が無いと比較はできません。または英語版と比べるとか。
ただ、フィンランドではスウェーデン語からの翻訳者はわんさかいるので、一作目から全て違う人がフィンランド語版をやっているという理由はあるかも。版元が付き合いのある”空いている人”が依頼を受けるとか。

実物は、600ページ以上でハードカバーなので、凶器になる重さ。これが眠くなって顔の上に落ちたら怪我します。
寝っ転がって読むには重い・・・というわけでソファに座って&うつ伏せでなんとか一週間で読み切りました。
連続夜更かしでクマが、うう。

内容はなんと一作目の「催眠」で出てきたエリック・マリア・バルクが重要な役どころで再登場ですよ!
点から始まったストーリーが、点と点をつなぎ合わせて弧を描いて、円が閉じていく形を作っていくような印象を受けます。
そしてヨーナがまだ登場するわけですが(待ってました!)、最初のころのような茶目っ気は4,5作ではもう失われていて「僕の言った通りでしょ」というセリフはゼロ。
これは悲しいですね。ハリーポッターでもストーリーが進むにつれて暗~くなってくのが悲しかったけど(いや比べるところか?)。
そしてこれも終わりが・・・続編があるようなないような。

さて、作者アンドリル夫妻の講演を生で聞きたかったのですが、春、ストックマンでのチャンスは逃しました、でもその後ネットテレビで生放送があったので中継を見たのですが、とても面白いコメントをいくつか言っていました。
そのうちの一つは、「ミステリーのほうが純文学より難しい。なぜか?必ず答えを読者に提供しなくてはならないから。純文学はどんな終わり方をしようと、ストーリーが宙ぶらりんで終わろうと構わないという点で簡単だと思う」これは「なるほどね」と膝を打つコメントで、印象深かったです。
それまで私は純文学の方が高尚なもののように感じていましたが、ストーリーを書くにあたって難しさという意味では探偵ものやミステリの方がつじつまを合わせる点で一貫性も求められるわけですね。

北欧ノワール、現代ものはなんにしても殺人の方法もえげつないです、はい。

1960年代のフィンランド・ミステリを読んだ時(『そして誰もいなくなった』に似ているという評判の)“死因がナイフで背中を一突き”というなんとも今からすると牧歌的ですね、とミステリのハードコアファンの方からのコメントを頂きましたが、まさにその通り。今頃の皮をはいで逆さづりだとか、内臓全部えぐり出すとか燃やしちゃうとか、血液抜いちゃうとか、殺人に残虐な手口を使わなくてはならないというのは、そうでないと読者の関心を惹けない、トリックやストーリーでの作家の実力・想像力が乏しいからではないかとこれは別のスウェーデンミステリ作家が言った言葉なのですが、同業者からの批判もこういったところに出てきています。
(彼の作品ではどういう殺し方をしているか、読んでないので分からないのですが。(笑))

ともあれ、ヨーナ・リンナのファンとしては途中ドラッグ中毒だの売春婦だののミステリにつきもののくだりはもう色んな作家のシーンで出てくるので食傷気味ではありますが、なんとかへまをしでかしたりするお約束登場人物や心理描写の妙で最後まで途切れず読み進めてしまいました。
(ストーリーでつかみどころがないと、読み始めてもやめてしまうもので)


確か次回作はまだ出ていないというか、ケプレル最新作“Playground(プレイグラウンド、とするか「遊び場」とするか迷う所)”はフィンランド語版が来年2月に出ますが、予告を読むと全く違うストーリーで死後の世界も扱うテーマらしいので、ヨーナの物語は取りあえず一休みなのかもしれません。スウェーデン語版読んだ人教えてください!

ヨーナの続きが読みたい・・・ただアンドリル夫妻は、『催眠』(Lasse Hallström監督は有名ですよね)の映画化で大失敗したという苦い経験を持っているので、『契約』の映画製作にもストップをかけたよう。「催眠の方も、脚本がダメすぎた」と一刀両断です。もう任せてられないという事で、近い将来始まる予定の一作ずつを1クールのドラマにしあげる方では脚本にもがっちりかかわる予定だそう。彼ら執筆の時間無さそうだなぁ、、5作分5クールやるとなると。

しばらく「待ち人来たらず」の心持ちとなりそうです。
# by wa-connection | 2015-12-26 05:44 | books

クリスマスのご挨拶

クリスマスのご挨拶_d0093885_4523352.jpg

あっという間に一か月が経ってしまいました。

12月も有難いことに仕事に追われた月でした。
今年は去年作った名刺500枚がそろそろなくなるほど名刺はばらまいたことになるのですが、
「名刺」って名前で刺す、と書くんですよね。
渡しただけじゃ覚えてもらえない。
インパクトがないといけない。
でもはりぼてでも印象に残らない、ということでなかなか難しいです。

逆に私もスーツ軍団の皆様と名刺交換してると4人目以降がもう???になってきて3人目の名前を創作してしまいます。いかんいかん。2,3度お会いしてお話しているとしっかり刻まれるのですが。または視察通訳の場合3,4日ご一緒することも多いですし、そうすると間違いないのですけれどね。

そういえば11月の暗い時期にフィンランド発祥のSLUSHと言うスタートアップのイベント関連のレセプションに参加した時たぶん30名位と名刺交換をさせていただきましたが、この時は若い人たちとたくさん会いました。日本もまだまだいけるな、と熱気に接してとても心強かったですよ。

この一年で、いろんな方とのパイプを築くことができた手ごたえを感じています。来年はそれをより太いつながりにしていくことを目標にしたいと思います。
そして四方八方に伸ばしていたアンテナも取捨選択をしつつ進んできました。なんでもやります、でやってきましたが、2名でできることには限りがあります。
より得意な方面でやっていこうというわけです。
この基礎となるのが、やはり人とのつながり。
差し伸べられた温かい手に何度感謝したことか・・・

名刺の話に戻りますが、誰かと出会った時「人 対 人」で話すとき、相手はこちらが真実を語っているとそれをかならずしっかりキャッチしてくれるものだと
改めて感じます。ですから当たり前ですが、嘘はつかない。無理な時は伝える。代替案を出す。
そういう風にしています。

若い時から少しずつ、いわゆる“はったり”というんでしょうか、背伸びしつつやります、できます!といいつつ伸びしろを使ってきました。
個人営業の3年ほど、夫と一緒に切り替えた会社も10年経って時期的には節目でもあるのかなと思っています。
先日は、私の先輩にあたる方とお話し、自分が信じる方向性にあうお仕事は真摯に受け、合わないものは報酬につられてやるべきではない、という考えに改めて感銘を受けました。ただ、私たちのような場合、選り好みできるのかというとそうじゃない時も勿論あります。そういう時はご縁だと思ってありがたくお受けしています。

クリスマスのご挨拶_d0093885_4575454.jpg


また日本人で、フィンランドで起業する人たちも増えてきています。先日もそういう方々と知り合う機会があり、実に様々な業種の方がいてワクワクしました。ほかにもレストラン経営をする人や、現地企業で頑張る人たちも数多く、頑張れ日本人!と心から思います。駐在員の人たちも骨身を削って頑張ってます。単身赴任の人たちは本当に大変だなぁと思います。私なんてホテルに一週間でも、お客さん達と日中日本語をずっとしゃべって美味しいご飯を食べてジムに行っても狭い部屋で気分が滅入るのに・・・日本で残された家族も慣れるとはいえ大変だろうなと身につまされます。年末年始で多くの家族が時間を共有できますように。

さて、通訳、コーディネートの割合がかなり多かった今年ですが(夫の負担がかなり多い年でした、ごめんよ夫)、翻訳もやっています。
出版翻訳自体には結びつきませんが、書籍の紹介・提案は日本の方にほそぼそと続けています。
いかんせん、フィンランドで受けるものが日本で受けるとは限らないのが難しいところ。
面白い本や小説はたくさんあるのですが・・・

白鳥やあひるといった水鳥は水面では何もしていないように見えますよね。
でも水面下では一生懸命足で水をかいて前に進んでいます。
私もこうした努力を続けていくしかないなと考えています。
来年夏は面白い企画に参加させて頂けそうです。
その時期になったらご報告できるといいのですが。

1,2月も結構お仕事で塞がっていました。やるべきことは山積みで焦りもしますが、一つずつ解決していきたいと思います。

日本ではまだ一週間業務が続きますし、こちらも来週は一応数日平常通りになりますが、少し早目の年末のご挨拶とさせていただきます。
皆様、どうぞ健康で素晴らしい年をお迎えください。
# by wa-connection | 2015-12-25 04:59 | work
11月の視察団通訳とコーディネート終了_d0093885_1739526.jpg

この秋はヘルシンキに滞在するお仕事が多かったのですが、先週もその一つ。四日間ヘルシンキに行ってまして、9月末からやっていた、日本のお客様にアレンジした視察先を回りました。

上の写真は私の大好きなベーカリー本社での会議室。
もちろんコーヒーに加えて自社製品出してくれました。思い切り好きなところを推薦して受け入れていただいたので嬉しかったです。
ここのシナモンロールは有名なんですよ。
多くのお店がもうぱさついた生地の古そうなものを売っている中、ここは毎朝焼きたてのものを出していますからね。(夜中シフトのパン焼き担当社員がいるので)
残念ながら通訳してて食べる暇は大体ないですしお客さんも朝ごはんの後でおなかいっぱいだったようで召し上がらなかったのですが。お土産にパン一杯もらって幸せでした。

元々の始まりは、三人の学生がブック・カフェをやりたいと思ったことだったそうで、5軒ほど哲学や社会学など様々な本が読めるカフェを学生をしながら経営していたとのこと。そのうち取引のあった今のベーカリーの創業者が引退するにあたってお店を買い取ったことから今の形に移行していったそうです。
楽しかったからまたおいで~と言っていただきました。
「うちのベーカリー、日本人のお客さんすごく多いんだよ」と社長も言ってましたよ。
とくにデザイン・ディストリクトでは「かもめ食堂」関連で迷ってるお客さんによく方向教えてあげてることが多くて、と。
・・・でしょうね。あそこからまっすぐ南にいくとKahvila Suomi(かもめ食堂の撮影場所となったカフェレストラン)ですから。

他にも三日間でいろんなところを参りまして、非常に勉強になる滞在でした。
拘束時間は長めの視察だったのと結構な雨でジョギングもなかなかいく元気はありませんでしたが、最後の夜はレストラン後に霧雨だったので実行。
5㎞でビール一杯分は消費したかもしれません。
港まで走ってみたら、大型客船が停泊。
11月の視察団通訳とコーディネート終了_d0093885_1272523.jpg

翌日はレストラン・デーだったのですが、外の露店が多いですし、商談もあり、寒かったので最後はカッペリ(Kappeli)のカフェに入りサーモンスープであったまるランチにて終了。
この日は行く場所ことごとくで、同業の大先輩+彼女のお客様たちに遭遇したのが面白かったです。

その後ご一行を空港へお送りして、中国人観光客の波をかきわけ、中心地へ、そのまま電車でポリへ戻って現実に引き戻されたのでした・・・

11月の視察団通訳とコーディネート終了_d0093885_17422543.jpg

でもポリではヘルシンキより北にありますし、雪は積もっていてとても綺麗でした。
やっぱりうちはいいな、と思ったりも。

さてこれからしばらくは単発の仕事が続きます。
今週はまだいいですが12月が結構スケジュール上はふさがっていています。去年の12月半ばはスウェーデンの原発巡りをしていたんでした。で子どもたちの学校のクリスマス会も見られなかったのを
思い出したんですけど今年も見られない予感です。ごめんよ次男。

あと一か月少々で今年も終わり。
早い、はやすぎる。時の経つのが加速度を増しています。
これが年を取るってことなんですかねぇ。
# by wa-connection | 2015-11-26 17:43 | work
剣道の級カップ2回目の体験_d0093885_1884157.jpg

一年前に剣道の試合(段位以前のレベルの人たち)が地元ポリであって、開催一週間前に話があって出てみました。
あの時は(も、だな・・・)もうただ前にでるのみで、技も何もあったもんじゃない状態で負けるのも避けたりせずに竹刀を受けて負けようと覚悟して臨み、予定通り3試合でて全部ストレート負けしますた・・・・

でも気合いの声だけは大きかったようで、後ずさりしなかったのも良かったとあとで6段の人にそれ「だけ」は褒められ、敢闘賞を頂きましたっけ。

一年経って、もう地元ではないだろうと思っていたら、またポリであるって・・・ええ?それを知ったのが3週間前。
ということで、悩んだ末進歩してないんですが団体戦のみ出ることにしました。
タイ人女子のKちゃんも一緒。
団体戦は5名なので、大将が全然練習に出てこない、大阪に交換留学してたことのあるトニ君、副将が高3の家族で剣道をやっている男子(でも18歳なので成人、ジュニアでなく大人のカテゴリーで出られる)、メタルバンドのドラマーもやっているでかいお兄さん、最後が私です。
私は始めて2年半になりますが、週1回出られたらラッキーな練習具合。
本当は週3回ぐらいやらないと学習しないのですが。

出鼻小手と抜き胴を目指して出ました。
※写真はすべてポリに交換留学中のK乃ちゃんが撮ってくれています。(K乃ちゃんありがとう)
剣道の級カップ2回目の体験_d0093885_189495.jpg

結果は私は次鋒ですが、2戦やって両方とも相手は女性、引き分け。
ちなみに去年は三戦(フィンランド2、ロシア1)とも相手は男性で全部2本取られて負け。
結果だけでいえば進歩なのかな、、でも引き分けということでチームに対しての貢献は無しです。
団体としては賞は去年と同じく賞は取れませんでした、、、
2,3年前は初段に上がる前の3人が出ていて毎年総なめだったのですが。
ごめんよ貢献できなくて。
でも高校生が個人戦で頑張って3位、団体戦の大将トニと先鋒のタイ人Kちゃんが敢闘賞を貰っています!
トニももっと稽古に出てくればいいのに。
Kちゃんは試合の日、足首をちょっと痛めた模様。早く治りますように。
高校生O君の妹Aちゃんは残念ながらラップランドの兄弟たちに負けました、剣道部期待のホープなので
次回頑張ってほしいです。素早くて中に入ってくるのがあっという間なのです。

終わってからヘルシンキ在住の、剣道をフィンランドに広めた七段の上松大八郎先生の総括の言葉で、
「もっと基本の面の稽古をちゃんとしてください」というのが残っています。
「手の内を残す、残心をきちっととる、動作は大きく」
初心者の稽古から言われることですが、ということは初心者、私のような4級レベルからもうすぐ初段を目指す1,2級の人たちでもそれができていないという事なのかもしれません。

基本に忠実に、これを大事に次の稽古でも念頭に置いてやっていこうと思います。

おそらく試合にはもうそう出る機会はないと思いますが。
家庭と仕事と趣味もいくつかあって夏はゴルフなのでまったく道場に行きませんし、武道である剣道もちゃんとやるなら生活スタイルから何からすべて剣道を基本に考えないと上達していけないですし、打ち込んでいる人たちはもうそれこそ他はそっちのけですしね。
フィンランドにいて、何か日本につながることをやっていたいと思って、ポリで一番日本に近いスタイルで武道をやっているのが剣道部でした。
夫は足(と背中)が痛むので剣道はやめたのですが、今でもポリのクラブはいい(剣道、居合道、杖道)とよく言いますよ。

そういえば、試合ではトゥルクから日本人ご夫婦が参加されていました。
一年前に始めたばかりと言われていましたが、私よりずっとお上手でした(恥)。
またお会いできるといいなと思います。
剣道の級カップ2回目の体験_d0093885_18135746.jpg

# by wa-connection | 2015-11-18 18:18 | life in Pori